NTMの生息環境

NTMは環境中に広く常在しています
NTMの生息環境と生息様式
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NTMは、土壌や水系などの自然環境および水道や浴室などの給水にかかわる生活環境に広く生息している環境細菌です1)。
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NTMは生きた細胞内に寄生して増殖する細胞内寄生菌ですが、生存には必ずしも細胞内寄生が必要なわけではありません2-3)。さらにNTMの多くは、増殖に特殊な栄養源を必要としないため、さまざまな環境に適応して長く生存することができます3-4)。
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ヒト体内では主に肺胞マクロファージに取り込まれやすく、自然環境中では主にバイオフィルムを形成して存在します(図4)5)。バイオフィルムを形成することで、消毒薬や抗菌薬に抵抗性を示すとともに、低酸素、低栄養など厳しい環境下でも生存できるようになります5-6)。
図4:NTMの生息様式

Falkinham JO Ⅲ, et al. Appl Environ Microbiol. 2001; 67(3): 1225-1231.、DePas WH, et al. mBio. 2019; 10(4): e01715-19. doi: 10.1128/mBio.01715-19.、Qvist T, et al. Eur Respir J. 2015; 46(6): 1823-1826.、McGarvey J, Bermudez LE. Clin Chest Med. 2002; 23(3): 569-583. より作成
NTMへの曝露から発症への進展
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NTMは環境中に多く存在していますが、実際には曝露を受けても必ずしも発症しないことから、発症には宿主側の要因が大きいと考えられます7-8)。
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一般に肺NTM症は、肺の何らかの構造変化を受けた部位(肺結核後遺症、慢性間質性肺炎、気管支拡張症など)にNTMが定着し、さらに宿主側の要因が加わることで発症すると考えられます9)。
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肺NTM症を発症していなくても体内にNTMが定着しているケースがありますが、基礎疾患としての肺疾患や免疫能の低下がある場合には宿主の感受性が高まり、肺NTM症を発症しやすくなります(図5)7-8)。
図5:肺NTM症の発症:NTM曝露と宿主側の要因

Daley CL. Microbiol Spectr. 2017; 5(2). doi: 10.1128/microbiolspec. TNMI7-0045-2017.、 Mirsaeidi M, et al. Eur J Intern Med. 2014; 25(4): 356-363. より作成
再感染・コンタミネーションの危険性
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肺NTM症では、いったんNTM感染が陰性化した後に、環境中のNTMから新たに感染が起こる再感染はまれではありません10)。
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また、環境中に広く常在することから、検査室などでもコンタミネーションの危険性があることに注意が必要です11)。
References
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佐々木結花 編. 結核・非結核性抗酸菌症を日常診療で診る. 羊土社; 2017.
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Stout JE, et al. Int J Infect Dis. 2016; 45: 123-134.
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Falkinham JO III. Clin Chest Med. 2015; 36(1): 35-41.
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Falkinham JO III. Curr Environ Health Rep. 2016; 3(2): 161-167.
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Chakraborty P, Kumar A. Microb Cell. 2019; 6(2): 105-122.
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Faria S, et al. J Pathog. 2015; 2015: 809014.
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Daley CL. Microbiol Spectr. 2017;5(2): doi: 10.1128/microbiolspec.TNMI7-0045-2017.
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Mirsaeidi M, et al. Eur J Intern Med. 2014; 25(4): 356-363.
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日本結核病学会 編. 非結核性抗酸菌症診療マニュアル. 医学書院; 2015.
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Wallace Jr RJ, et al. Am J Respir Crit Care Med. 1998; 158(4): 1235-1244.
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鈴木克弘. 日内会誌. 2011; 100(4): 1058-1066.